生物つづき

H2O2→H2O+1/2O2

↑カタラーゼによる

遺伝子の本体がDNAであることが広く認められるようになったのは、バクテリオファージの増殖についての研究結果からである。バクテリオファージは、細菌に感染して、その内部で増殖するウイルスである。

ハーシーとチェイスは、ファージのタンパク質とDNAを、異なる放射性同位元素でラベルし(タンパク質を硫黄、DNAをリンで。※アミノ酸に硫黄を含むことを思い出せば良い)、そのファージを宿主内で増殖させた。そのとき、出てきたファージには標識されたDNAが含まれていたが、標識されたタンパク質は含まれていなかった。このことから、ファージの遺伝子として働いているのがタンパク質ではなくDNAであることが明らかになった。

DNAには遺伝子情報が組み込まれている。この情報は先ず、RNAポリメラーゼによってmRNAに転写され、最終的にタンパク質に翻訳される。この流れはセントラルドグマと呼ばれている。

真核細胞の場合、mRNAは核膜孔と呼ばれる部位を通って細胞質へ移行する。

タンパク質を合成するのは細胞質内のリボソームであり、その構成要素の一つであるRNAをrRNAという。

リボソーム上でmRNAに結合するのはそれぞれ決まったアミノ酸を結合したtRNAである。

この際、tRNAは、mRNAの各暗号の意味する通りのアミノ酸を、アンチコドンの働きによって、次々とリボソームへ運び込む。tRNAによって運ばれたアミノ酸は、リボソームにおいてペプチド結合して最終的にタンパク質になる。